指圧
手や指を使って全身にあるツボを刺激することで、人間の体に備わっている自然治癒力を高め、不調を改善していく指圧。この手技は日本で明治から大正時代にかけて成立したもので、現代の指圧療法の原型は、大正9年頃に浪越徳治郎によって確立されたといわれています。「指圧の心は母心。押せば命の泉湧く」とは、指圧について語った浪越氏の言葉。指圧から派生したジャンルとして禅指圧、タオ指圧、ツボ指圧などがあり、現在指圧は英語名でもそのままSHIATSUと訳され、日本独特の手技療法として世界中に普及しつつあります。
現在、指圧にはさまざまな流派がありますが、元々は伝統的な東洋医学の手技である抑按調摩に、柔道の活法等の要素を加えて独自の発展を遂げたものとされています。その名の通り「手や指で圧す」という手技のみで構成されるシンプルな治療法ですが、施術を受ける側の体質や体力等に合わせ、強さや回数、角度、回数を調節することで、さまざまな症状に対応させることが可能です。
指圧の特徴
指圧師は医療従事者として国から認可されており、指圧を職業として行うには国家資格「あん摩マッサージ指圧師」の取得が必要です。
資格は按摩、マッサージと統一されていますが、それぞれ全く異なる施術となります。
指圧は按摩やマッサージのように「揉む」「叩く」といったリズミカルで動的な手法とは異なり、手のひらや指でカラダに「一点圧」を加える静的な技法。手のひらや指の腹等、比較的肉の厚い柔らかいところを使って徐々に圧を浸透させ、柔軟にしていきます。これにより筋肉を正常化させて疲労物質を除去し、体の均衡を保ちます。体の状態に応じてゆっくりと、ときにはリズミカルに圧の加減や圧を加える速度を変化させ、中枢から末梢へと遠心性の方式で行うのが特徴。施術は衣服の上から行い、体の表面・筋肉の異常を手で探りツボを押すことで気の流れを整え、内部から症状を改善させていきます。
手や指のみを用いて、筋肉のこりや痛みを取り除くほか、体の歪みの矯正・代謝の促進・血行改善・反射作用による内臓機能の回復等、人間が本来もつ自然治癒力を活性化させていく手法は極めて安全で、副作用のない治療法といわれています。また、筋肉に対して垂直に圧をかけていくので余分な刺激がなく、筋肉に疲れが溜まらないため、基本的にもみ返しがないのも魅力のひとつといえるでしょう。
指圧の効果
指圧とはどんなもの
指圧というと「痛い」「痛い方が効いている」というようなイメージをもつ人も多いようですが、実際は痛い指圧の方が効いているということはありません。体に痛いと感じるほどの刺激を与えると、強い刺激から身を守ろうとして筋肉が硬くなってしまい、指圧の「圧」が浸透しなくなってしまいます。本来指圧とはじっくりと圧をかけて、体の奥まで浸透させるもの。表面だけに刺激を加えても、体の内側から改善させることはできません。また、ゆっくりと圧をかけていくことにより副交感神経が優位に働き、自然治癒能力を高めるための手助けをしてくれるのです。
やみくもに痛い施術は、皮膚の表面を傷つけて炎症を引き起こしてしまう場合もありますので、指圧を受けるときはゆっくりと浸透する施術を選んでみてください。























































































































